約束のカタコンベ

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T-PROJECT Vol.12『他人の目 ~The Public Eye~』を観て来た

海の日はT-PROJECTの舞台『他人の目 ~The Public Eye~』を観て来た。

会場は赤坂RED/THEATER。

 

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17日(月)の公演が千穐楽ということで、最後を見届けることができて良かった。

公演概要は以下の通り。

 

『他人の目 ~The Public Eye~』
作◎ピーター・シェーファー 訳◎荒川哲生 演出◎村田元史
出演◎家中宏青年座)/寿美菜子ミュージックレイン)/田中正彦(T-PROJECT)
◎日時 2017年7月11日(火)~17日(月)
◎会場 赤坂RED/THEATER
http://www.t-project2014.com/info.html

 

舞台はロンドン。ある日、公認会計士チャールズ・シドレイの元に、依頼を受けて私立探偵社のジュリアン・クリストフォルウがやってくる。彼が持参したのは、チャールズの20歳年下の妻ベリンダの浮気の実態についての報告書だった・・・というお話。

今回の公演は、2014年3月に行われた同舞台のキャスト・スタッフそのままに再演するという贅沢な内容。前回の公演は拝見できなかったが、3年の時を経てさらに円熟した内容になっていたことは間違いない。

 

1時間45分、3人の想いが交錯しながら展開する会話劇は一見シンプルに見えるが、膨大な台詞をもってしての伏線回収が絶妙でとにかく圧巻だった。それぞれのユーモラスかつ人間味溢れる演技の数々にもシビれた。登場人物の心の機微が垣間見えるような、細かい仕草までこだわりを感じさせるお芝居であった。マカロンのくだりとか、チャールズが"浮気相手"を知った状態で妻ベリンダの話を聴くシーンとか、笑いどころも全編にわたって豊富だったと思う。

ジュリアン役・田中さんのダンディっぷり、チャールズ役・家中さんの堅物だけど憎めないキャラクターがハマっていた。そして何と言ってもベリンダを演じた寿さん・・・とってもキュートで純朴だけど、どこか一筋縄ではいかない女性という難しい役どころを見事に演じ切っていた。

 

物語のテーマは"愛"というある意味人間にとって根源的で抽象的な概念だったのかもしれない。そんな中で、"本当の愛の形"とは何か、という正解のない究極的な命題について今一度考えさせられたり、そりゃもうベリンダみたいな美しい女性を奥さんにできるなんて幸せすぎるよ!ていうか誰が悪くてこんなことになったの!いや誰も悪くない!とか単純なことを思ったり。・・・後者はさておき、いつの時代も"愛"は言葉を超えた何かを宿しているような気がする。実際、『他人の目』というタイトルの意味が分かった瞬間こちらも肩の荷が下りるような感覚があった。結末にも納得。人を愛することは難しいかもしれないが、そこにこそ醍醐味があるのだと教えてくれるような、そんな物語で面白かった。

 

ちなみに、終演後数回のカーテンコールののち御三方の挨拶があった。寿さんが「この素敵な御二方と・・・」と話したときに田中さんと家中さんがちょっと顔を背けて照れたリアクションをしたのが個人的に微笑ましかった。

祝日に素晴らしい舞台をありがとうございました。べリンダマジ寿。