約束のカタコンベ

生活の記録

星野源 LIVE TOUR 2017『Continues』さいたまスーパーアリーナ追加公演初日 ライブレポート

星野源 LIVE TOUR 2017『Continues』の追加公演の初日に参加してきた。

 

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会場はさいたまスーパーアリーナ

 

星野源 LIVE TOUR 2017『Continues』
5月21日(日) マリンメッセ福岡 開場16:30/開演18:00
5月22日(月) マリンメッセ福岡 開場17:30/開演19:00
5月27日(土) 神戸ワールド記念ホール 開場16:30/開演18:00
5月28日(日) 神戸ワールド記念ホール 開場15:30/開演17:00
6月10日(土) アスティ徳島 開場16:30/開演18:00
6月11日(日) アスティ徳島 開場15:30/開演17:00
6月17日(土) 宮城セキスイハイムスーパーアリーナ 開場16:30/開演18:00
6月18日(日) 宮城セキスイハイムスーパーアリーナ 開場15:30/開演17:00
6月30日(金) 朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンター 開場17:30/開演19:00
7月1日(土) 朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンター 開場15:30/開演17:00
7月8日(土) 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ 開場16:30/開演18:00
7月9日(日) 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ 開場15:30/開演17:00
7月22日(土) 大阪城ホール 開場16:30/開演18:00
7月23日(日) 大阪城ホール 開場15:30/開演17:00
8月5日(土) 横浜アリーナ 開場16:30/開演18:00
8月6日(日) 横浜アリーナ 開場15:30/開演17:00
8月25日(金) 日本ガイシホール(名古屋) 開場17:30/開演19:00
8月26日(土) 日本ガイシホール(名古屋) 開場15:30/開演17:00
※追加公演
9月9日(土) さいたまスーパーアリーナ 開場16:00/開演18:00
9月10日(日) さいたまスーパーアリーナ 開場15:00/開演17:00
チケット代金:全席指定  ¥7,900 (税込)
http://www.hoshinogen.com/special/continues_tour/

 

5月から敢行しているアリーナツアーの追加公演。さいたまスーパーアリーナでのライブは昨年1月の『YELLOW VOYAGE』以来だが、今回は約3万人を収容可能なスタジアムモードで展開。キャパシティとしても過去最大規模になったのは間違いない。

 

今回もオリジナルボイスドラマは健在。荒廃した世界(?)で、あるとき"歌謡曲先輩"(CV:大塚明夫)と"J-POP"(CV:宮野真守)が再会を果たす。そんなとき、偶然"イエローミュージック"なる聞いたこともないジャンルの音楽をやっている星野源のライブ会場を発見し・・・という内容。実はこのボイスドラマ、今回のツアータイトルである『Continues』に後ほど深く関わってくる。

 

1曲目はmartin denny「Firecracker」のカバーからスタートしたので意表を突かれた。星野リーダー渾身のマリンバ演奏が観れた。

「化物」では「こんばんは!星野源でーす!」という恒例の挨拶。何という安定感。

「桜の森」は長岡さんのギターのカッティングから始まったのがカッコ良かった。

「Night Troop」「雨音」とシングルのカップリング曲が続いて、話題は5月に発売したミュージックビデオ集『Music Video Tour 2010-2017』について。「最初の頃と今を見比べてみると顔が全然違う!」と自身を振り返りつつ、最初は作る楽曲どれも暗かったが次第に明るくなっていったと感慨深げに話していた。それを踏まえて、1stシングル「くだらないの中に」、2ndシングル「フィルム」、3rdシングル「夢の外へ」の3曲を連続で披露した。どれも今に至るまでの星野源を形成したと言っても過言ではない大事な楽曲に聴こえた。「フィルム」のライブバージョンはやはり沁みる。

 

バカリズムロバート秋山バナナマンという"一流ミュージシャン"達からのビデオメッセージで会場を笑いに誘った後は、センターステージに星野さんが登場。ゆっくりとステージを回転させながら、「次の曲、手拍子はやらないでいただきたい・・・」と話し始める。神戸公演で手拍子をやってもらった結果、徐々にリズムがとれなくなってしまったらしく、その反省から手拍子なしで聴いてもらいたいとのことだった。そんな諸注意の後、初期の楽曲である「穴を掘る」を演奏した。弾き語りが似合う。

次に披露したのはNUMBER GIRL「透明少女」のカバー。演奏前に、とあるエピソードを語り始めた。それは、1stシングル「くだらないの中に」リリース当時、プロモーションのため北海道に渡りラジオ局にいる最中、東日本大震災が発生したという話である。プロモーション活動は当然全て中止となり、近くのホテルに籠らざるを得ない状況になったという。音楽をどこまでやっていいのかということを含め、閉塞感が漂っていたのは言うまでもない。そんな中、ふとコンビニに行くためホテルのエレベーターに乗ると、明らかにいいニオイのする"仕事終わりの風俗嬢"と一緒になったという。彼女が迎えの車に乗り込む際に、「お疲れ様でした!」と放つその後ろ姿があまりにもカッコ良くて何か元気が出た、という思い出話。「そんなあの子は。そんなあの子は―――透明少女」に繋げるのが相変わらず上手かった。

最後はこれまた初期の名曲「くせのうた」を披露し弾き語りコーナーは幕を閉じた。

 

Yellow Magic Orchestraの「Mad Pierrot」をバンドメンバーが演奏する中、星野さんは再びメインステージへと移動した。ELEVENPLAYと共に、SSAをダンスフロアと化すための後半戦の合図を出す。続けて「時よ」を歌唱。

今回のツアー『Continues』はリリースツアーではないので、一つコンセプトを決めることにしたという。それは、「音楽が続いていくこと、どんな音楽も未来へつながっていくこと」だと語った。「Firecracker」を聴いた細野晴臣氏がYMOを結成し、そのYMOが「Mad Pierrot」を制作した。さらにそれを星野さんが聴き、こういう曲が作りたいと思って完成させたのが「時よ」である。今まで自分が出してきた曲の一つひとつに意味があり、どれか一つでも欠けていたら今みたいな曲は作ることができなかった、と話していた。

 

「ライブでは最近やっていない曲を久しぶりにやりたいと思います!」という前置きの後披露したのは「ギャグ」。自身も声優として出演したアニメ映画「聖☆おにいさん」主題歌である。アップテンポで楽しい気持ちにさせてくれる一曲。久々に聴けて嬉しかった。

続けてヒットナンバー「SUN」。この曲もライブではかなり板についてきた。

そして、「今年もこれが言えて嬉しい・・・去年めちゃくちゃ歌った曲をやります。恋!」と高らかに宣言し、「恋」で観客と一緒に"恋ダンス"。ラストのサビ突入前に金テープが発射されて会場のボルテージは最高潮に。「Week End」でも大いに歌い踊った。

本編終盤、「実は・・・次の曲で最後です・・・」に対しての会場のリアクションが小さかったためか、気取ったミュージシャン風(?)にそこのくだりをやり直していた。「安心してください。星野源のライブ、アンコールがあります!・・・しかも、今日は!4曲あります!」という予告に会場は大盛り上がり。本編が終わり次第、すぐにアンコールの掛け声と拍手をやってくれとのお達しだった。

ちなみに、アンコールでアーティストが壇上にすぐ出てこないのは、決してアーティストがごねているわけではなく、楽器の調整をしているらしい。なので、なかなか出てこないと思ったら、「調整頑張ってー!」という気持ちで手を叩けば飽きないらしい(星野談)。

 

アンコールは、ライブ冒頭でのボイスドラマの続きから開幕。今度は口上の寺坂さんが"イエローミュージック"役で参加し、ドラマを盛り上げた。「音楽にジャンルなんて関係ない。どんな音楽も、何かの音楽の影響を受けている。そしてそれはどこまでも続いていくんだ」というメッセージが、『Continues』のテーマと重なり熱かった。

寺坂さんによる口上の後登場したのはお馴染み星野さんのお友達"ニセ明"。キレのあるダンスで「君は薔薇より美しい」を高らかに歌い上げた。

メインステージに戻った後は、恒例のELEVENPLAYとの絡みタイム。最終的にはELEVENPLAYだけでなく、ギターの長岡さんのところに行き、「好きなご飯のおかずは?」と詰め寄っていた。ちなみにピーマンの肉詰めだった。「ニセはね、ケチャップとソースを混ぜて新しいソースを作るのが好き!」と謎の談議が。

ひとしきりトークをした後、『恋』のカップリング曲である「Drinking Dance」を披露した。徹頭徹尾ファルセットで進行するのがクラブっぽくて良い。そしてニセ明退場。

 

ダブルアンコールでは、"おげんさん"の素振りをしつつ、満を持して「Family Song」を披露し、会場を温かく包んだ。ツアーでは初披露となった。アウトロで3万人が合唱する光景に胸が高鳴った。

「誰にも聞いてもらえないと思いつつ、中2のときに3rdアルバムまで作ってた。でもこんなに多くの人に自分の曲を聴いてもらえるようになるとは思わなかった。これからも沢山曲を作っていくので、よろしくお願いします。」と話し、「Friend Ship」でギターを掻き鳴らし大団円を迎えた。

 

「また近いうちにツアーをやれればと思っているので、是非遊びに来てください」と挨拶し、21:25終演。

星野源のこれまでの音楽、そしてこれからの音楽をつなぐ、素晴らしいツアーになったのではないだろうか。そんな音楽の"継承者"が、また今後どんな楽曲を生み出してくれるのか、楽しみでしょうがない。音楽で心も体も躍る一夜だった。最高。

 

2017年9月9日
星野源 LIVE TOUR 2017『Continues』さいたまスーパーアリーナ追加公演初日 セットリスト

01. Firecracker / martin denny
02. 化物
03. 桜の森
04. Night Troop
05. 雨音
06. くだらないの中に
07. フィルム
08. 夢の外へ
09. 穴を掘る
10. 透明少女 / NUMBER GIRL
11. くせのうた
12. Mad Pierrot / Yellow Magic Orchestra
13. 時よ
14. ギャグ
15. SUN
16. 恋
17. Week End
18. Continues
<encore>
19. 君は薔薇より美しい
20. Drinking Dance
<double encore>
21. Family Song
22. Friend Ship

 

なお、今回の『Continues』ツアー最終公演(9/10さいたまスーパーアリーナ公演)の一部模様が、28日22:25~NHK総合『SONGSスペシャ星野源』にて最速放送されるので、そちらも要チェック。おげんさんが4か月ぶりにテレビ出演!?

www6.nhk.or.jp