約束のカタコンベ

生活の記録

星野源 新春Live 2days『YELLOW PACIFIC』初日 ライブレポート

星野源 新春 Live 2days『YELLOW PACIFIC』の1日目に行って来た。

 

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会場はパシフィコ横浜 国立大ホール。

 

【開催概要】
星野源 新春 Live 2days『YELLOW PACIFIC』
2017年1月23日(月) 開場 18:00 / 開演 19:00
2017年1月24日(火) 開場 18:00 / 開演 19:00
会場:パシフィコ横浜 国立大ホール
チケット代:¥7,000 (税込)

 

昨年開催の全国ツアー『YELLOW VOYAGE』以来およそ10ヶ月ぶりとなるワンマンライブ。

2016年は自身出演のドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』、そしてその主題歌「恋」が大ヒットを記録し"恋ダンス"なる社会現象まで引き起こしたことは記憶に新しい。そんな破竹の勢いで突き進む彼の久しぶりのライブはやはり楽しかった。

以下、初日公演の模様をレポート。セットリストは記事後半で。

 

開演後、場内に鳴り響くナレーション。正月休みなのに熱を出して全く休暇にならなかった、それどころかエッチなお店に行きたがる星野源に"お母さん"が喝を入れるという内容。声を担当したのは以前オールナイトニッポンでもゲスト出演した安元洋貴

「あぁ~働きたくねぇ~」と嘆きながら登場した星野さんが最初に歌うは「ワークソング」。早速ハンドマイクでの歌唱で盛り上げる。曲の最後で客席に背を向けて指揮者の動きをしていたのが新鮮だった。

間髪入れずに同じく『Stranger』収録の「化物」。間奏で「こんばんは!星野源でーす!」という恒例の挨拶は安心感がある。

 

2曲の演奏が終わり、「・・・ちょっと桑田さんがやってたやつ、やってもいい!?」と声をかけて、1階席から3階席まで順々に、最後は全員でコール&レスポンス。みんなしっかりノってくれるから流石。パシフィコの会場に活気が溢れていた。

また、この日は久しぶりのライブとはいえ、いつも通りに臨むために昼に起きようとしたが結局朝8時に目覚めてしまったという。

星野さん「何なんですかね?緊張してるのかな」

朝起きて、左手にスマホを持ちながら右手で窓を開けたら小指を鍵のところに挟んでしまったという話も。「この後アコースティックの曲もあるんですけど、途中でアッって言ったら小指が爆発したんだなと思ってください(笑)」とのこと。

「短い時間ですが、今日は最後まで楽しんでいってください」と添えて次の曲へ。

 

ストリングス冴えわたるダンサンブルなナンバー「桜の森」は最早ライブでは鉄板と言えるだろう。クラップも気持ちよくハマる。「Night Troop」への流れもスムーズだし、このタイミングでこの曲をチョイスしてくるところが星野さんらしい。「Snow Men」のR&Bなサウンドはステージ全体を覆うスモークとともに冬の爽快感を覚えさせた。

 

MCでは今回のライブを開催するに至った経緯についてのお話が。『逃げるは恥だが役に立つ』の撮影が始まり、シングル『恋』をリリースするタイミングで「どこかでライブをやれたらいいね」と画策していたらしい。そんな中、ドラマのロケ地が横浜みなとみらいということで、撮影スタジオからも距離的に近いパシフィコ横浜を会場として選択し、実現させたという。

 

「くだらないの中に」は初のハンドマイク歌唱。原点と今を繋げる一曲。

「雨音」はバンド編成で披露したが、石橋さんのフルートの音色が加わりCD音源とはまた違った良さがあった。

不穏なイントロでお馴染み「地獄でなぜ悪い」も安定の盛り上がりを見せた。

 

続いて新春ライブ開催記念のお祝いビデオメッセージ。映画『地獄でなぜ悪い』でも共演した友近・・・ではなく水谷千重子さんから*1。インタビュアー含め山岸Dがまたいい仕事をしていた。水谷さん曰く「源ちゃんと猥談したい」とのこと。恋ダンスと称して豆腐開きをするのはこの人だけ。

 

VTRが明けて弾き語りのコーナー。今回は3曲披露した。

まずは「くせのうた」。≪寂しいと叫ぶには 僕はあまりにくだらない≫という孤独が見え隠れする歌詞が今また響いてきた。

今までライブには、あくまでもCDを出した後の"挨拶回り"のような感覚で臨んでいたが、前回のツアー『YELLOW VOYAGE』からは終演後にバンドメンバーやスタッフと打ち上げに行くなど、その姿勢は大きく変わったという*2

そういった話をしつつ「口づけ」へ。ギター一本のシンプルな編成が似合う。

最後は、「当時の自分の中では最大限に楽しい曲を作ったつもりが、後から聴いてみるとやっぱり悲しい曲になった」と前置きしつつ、ライブでは久しぶりの「フィルム」を披露。弾き語りだと沁みる。この曲が聴けて嬉しかった。

 

演奏が終わりバンドメンバーが再び登壇すると、「・・・ちょっともう1回フィルムやってもいい?」と星野さんが呼びかける。

「あの、さっき歌詞間違えたの。"嬉しい"で終わんなきゃいけないのに"苦しい"で終わっちゃった。苦しいのが≪これから起こるはずだろ≫って凄い縁起悪い歌になっちゃうから(笑)」

ということで曲終盤だけやり直していた。確か以前もこのようなことがあったような・・・?

※2017年1月31日追記
次の日星野さんがスタッフに確認したところ特にこのとき歌詞は間違っていなかったらしい。あまりにも集中し過ぎてなぜか間違ったと思い込んでしまったとか*3

 

「それでは次は、去年発売したシングル『恋』の・・・」で遂にきたかと思わせたが、「・・・カップリング曲をやります!」と焦らしライブ初披露の「Continues」へ。どこまでも果てしなく続くかのようなグルーヴが印象的だった。

曲終盤、「ここにいる皆が一緒にいることはもう二度とありません!この出会いは一瞬だけですよ!今日だけですよ!一緒に歌おう!皆で歌おう!」という声掛けから全員で合唱。凄まじい一体感を生み出していた。

続けて「SUN」。ここからダンサー・ELEVEN PLAYの皆さんが登場。『YELLOW PACIFIC』にちなんでマリン服姿。≪僕たちはいつか終わるから 踊る いま≫のフレーズが今回もピッタリハマっていた。

そして半音下げアレンジの「Crazy Crazy」へ。≪頭揺らせ≫にノらないわけがない。

 

楽しい時間はあっという間に過ぎ、「実は、あと2曲しかありません!」という宣言が。「えーっ!」という会場の声に応えて、「安心してください。星野源のライブ、アンコールがあります!・・・3曲あります!」と恒例の予告をする星野さん。ここで「星野源のライブ来るの初めてって人どれくらいいますか?」と聞いていたが結構手が挙がっていた。

「それでは、去年一番歌った曲をやります。聴いてください、恋!」という掛け声から2016年を席巻した大ヒット曲「恋」へ。長岡亮介さん(Gu)、カースケこと河村智康さん(Dr)、ハマ・オカモト(Ba)のオリジナルメンバーによる贅沢な演奏。そして渾身の恋ダンス。みんなが思い思いに踊る光景は壮観だったし、ライブでのこの爆発力には目を見張るものがあった*4

最高のナンバーから「Week End」に続く。一気に会場を休日の高揚感で包み込むこの曲の牽引力はやっぱり凄い。クラブにでも来てしまったかのように錯覚してしまった。

 

一旦本編は終わりアンコールへ。寺坂さんが例の"お母さん"とやり取りしつつ、口上で呼び出すはお馴染みニセ明。ELEVEN PLAYと同じくマリン服スタイルで登場。

すっかり定番となった「君は薔薇より美しい」を高らかに歌い上げる。バンドメンバー紹介もここで。

「ニセ明、初めて2曲やらせてもらいます」と宣言し、ニセ明が星野源の曲をカバーするという体でそのまま「時よ」を披露。アウトロではMVの車掌ダンスパフォーマンスを見せ盛り上げた。

ダブルアンコールは「Friend Ship」にて大団円。最後ギターを掻き鳴らす姿がどこかSAKEROCKの面影と重なってまた感慨深かった。

メンバー全員で横並びに手を繋いで挨拶。「是非またライブ来てください」と挨拶し、21:38終演。

 

やっている本人が全力で楽しんでいるのだから、観客であるこちらも楽しくないわけがない。素晴らしい一夜をありがとう。

5月からは自身初の全国アリーナツアー『Continues』も決定したということで期待している。2017年もきっと彼は面白いことを沢山考えているに違いない。

 

 

2017年1月23日(月)星野源 新春Live 2days『YELLOW PACIFIC』1日目 セットリスト
01. ワークソング
02. 化物
03. 桜の森
04. Night Troop
05. Snow Men
06. くだらないの中に
07. 雨音
08. 地獄でなぜ悪い
09. くせのうた
10. 口づけ
11. フィルム
12. Continues
13. SUN
14. Crazy Crazy
15. 恋
16. Week End
<encore>
17. 君は薔薇より美しい[布施明]
18. 時よ
<double encore>
19. Friend Ship

 

各所からのフラワースタンド

 

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そして・・・・・・・・・

 

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等身大ニセ明パネル!!!!!『YELLOW PACIFIC』でも堂々の登場。

今回は2体設置されていた*5。言うまでもなく大盛況だった。

*1:ちなみに2014年2月開催『STRANGER IN BUDOKAN』以来の出演。

*2:このことについて『Live Tour ‟YELLOW VOYAGE”』Blu-ray/DVD収録のインタビューにて詳しく語っている。

*3:ニッポン放送星野源オールナイトニッポン』2017年1月30日放送分より。

*4:ちなみに、「恋」ラストサビ突入時にテープ発射の演出だった。1階席の端っこだったため届かないな・・・とか思ったら、落ちていたテープをスタッフの方が回収してわざわざこっちまで持ってきてくれた。なんて優しいんだ。その節はありがとうございました。

*5:前回のツアーではあまりにも人が殺到し、2時間待ちというディズニーランド並の待ち時間になってしまったので、それを反省して1体増やしたとのこと。星野さんのMCより。