Awesome City Clubによる『Awesome City Tracks』シリーズ最終章。
全体的にサウンドはさらに洗練され、atagiとPORINの二人による男女ツインボーカルも今まで以上にハマっている。
今回も全7曲という密度がとても絶妙で、1枚のアルバムとしての流れも美しい。聴き終わっても思わずまたリピートしてしまう。
リード曲「今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる」はコーラスが冴えわたるACC流パーティソングで中毒性が高い。男女のトレンディ感を如実に表現しつつも、≪めんどくさいね 恋愛なんて 楽しいことだけしてたいな≫とまるで今の時代の若者を連想させるかのような歌詞も盛り込まれており遊び心に溢れている。
「Sunriseまで」の気怠さや浮遊感が入り混じったビートは、まさにまだ醒めない夢の中のようだ。
「青春の胸騒ぎ」が漂わせる都会の匂いも良い。今までのACCの曲の中では個人的にはベスト3に入る。二人のボーカルがグルーヴィーなバンドサウンドをさらに引き立てている。本アルバム屈指の名曲。
最後は「Action!」という実にポジティブな一曲で終わる。リスナーへ向けた想い、そしてこれからのバンド自身を鼓舞するかのような歌詞に胸が躍る。
『Awesome City Tracks』シリーズ最終章として相応しい一枚に仕上がったと思う。次なるACCにも期待が高まること間違いなし。