深夜向けのホラードラマを数多く作っている局と言えばやはりフジテレビが一番に思いつく。その中でも、『放送禁止』や『トリハダ』といった人気シリーズは、地上波の枠を飛び出し劇場版まで制作された。
そんなフジテレビが2011年冬期にCS・フジテレビTWOで密かに放送していた『ミッドナイト・ホラーシアター』を紹介したい。
夜に響き渡る、恐怖の絶叫!!
あなたを悪夢のどん底に陥れる、身の毛もよだつ戦慄の恐怖夜話の数々。
地上波の制約から逸脱した、一歩踏み込んだ恐怖とエロチックな描写、絶妙なコメディ要素もたっぷり。
と謳っているだけあり、CSならではの過激描写が特徴である。
全8話。
毎回40分前後の1話完結方式。内容としては、定番の肝試し系からJホラーの王道パターン、あるいはB級ホラー映画を彷彿とさせるスプラッターものまで様々。
キャストに関しては、基本的に有名どころの役者は起用しない方針のようだが、#3「惨劇の村」の主人公を演じたのは山本彩乃*1さんだったので当時ニヤリとした。
8つあるエピソードの中では、個人的に#7「皆殺しの天使」がお気に入りである。
乙部というジャーナリストの取材映像を流す形で進行。その映像には、自殺サイトに応募した人間達とその管理人の行動の一部始終が収められている、というもの。
一風変わったドキュメンタリータッチなので勘のいい方は気付くとは思うが、この回は『放送禁止』シリーズを手掛けた長江俊和氏が編集・脚本・監督を担当している。
前半は淡々と進んでいくが、ある時を境に地獄絵図と化すので、その切り替わりの瞬間は見所かもしれない。一度死を願ったはずが結局生に縋ろうとする人間達はなかなか無様に見えるが、まあ簡単に死のうなどと考えるべきではないってことか。ジャーナリストは災難だったが。
ちなみに、管理人ユウコ役の範田紗々さんはセクシー女優としても活躍。だから例の"おっぱいシーン"にも頷ける。
全話ソフト化はされていないが、フジテレビオンデマンドにて視聴が可能(有料)。
第1回のみ無料配信されているとか。
*1:声優としては「シュタインズ・ゲート」の天王寺綯役など。すーぱーそに子の中の人という話もある。