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約束のカタコンベ

春一番よりもセンセーション

Q / Mr.Children ディスクレビュー「安らぎのパーキングエリア」

ディスクレビュー 音楽 Mr.Children

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『Q』は、Mr.Childrenの9枚目のアルバム。2000年発売。聴き始めてまず1曲目の「CENTER OF UNIVERSE」からクエスチョンマークを浮かべたくなる、そんな奇妙なアルバムである。『Q』は(聴き手が面食らうことで浮かべる)疑問符という意味での『Q』なのか。あるいは深い意味などなくてただ9枚目だから?

とにかく癖の強いアルバムであり、ミスチルのCDを人に薦めるにしても別のものにした方が賢明と言える。それでも僕はこの果てしなくポップに満ちている一枚が大好きだ。何度聴いても飽きがこないドラッグ的な魅力を秘めていると思う。


気怠さと遊びの心ある歌詞に翻弄される「その向こうへ行こう」のあとは、「NOT FOUND」が展開される。やはり名曲である。ヘンテコな2曲のあとで自然に溶け込んでいるというのはお見事。

もしかしたらふざけて作ったのかもしれない「スロースターター」でさらにこのアルバムの面白さを噛み締めていると、「Surrender」「つよがり」と続き、切なくも力強いバラードにまた魅了される。


後半は怒涛のように曲が押し寄せてくる。「十二月のセントラルパークブルース」も「友とコーヒーと嘘と胃袋」も自由度の高さが窺える。「ロードムービー」は叙景的な歌詞に加えて、美しいメロディーなので心地良くなれる。

壮大だけど厚かましくはない「Everything is made from a dream」も聴きごたえ満点だし、これまた絶妙な配置がなされた「口笛」にも聴き入ってしまう。

シングル曲に引けをとらない「Hallelujah」も完成度が高い。そして最後、「安らげる場所」でQは穏やかに幕を閉じる。


この『Q』に限っては、特に明確なコンセプトやメッセージ性はない気がするが、とりあえず総ては捕らえ方次第でマイナスにもプラスにもなるらしいので、もっと気楽に生きてもいいんじゃないかと思わせてくれる。聴けば聴くほどまた見えてくるものがありそう。申し分なしの名盤。

コーヒーの渦を連想させるCDデザインも洒落ている。

ところで、“ひなびたベイビーサラミ もう一度フランクフルトへ”ってどう聴いてもチ○コのことですよね…。