約束のカタコンベ

通り過ぎた道はすでに 僕の中じゃどうでもいいこと

NieA_7(ニア アンダーセブン)に息を潜める孤独

今から14年前(!)にWOWOWで放送されたNieA_7(ニア アンダーセブン)』の話でも

一見コメディーかと思いきや、実はファンタジーという何とも不思議な作品。
浪人生のまゆ子と、最下層(アンダーセブン)宇宙人ニアの二人の奇特な生活模様が描かれている。

序盤こそコメディー色が強めで、ドタバタ劇が展開される印象があるが、中盤以降は徐々に“孤独”というテーマが浮き彫りになっていく。

誰の心の中にも、“孤独”は息を潜めている。
まゆ子にとっては、それはたとえ独りきりでなくとも往々にして感じてしまうものと言える。
自由奔放に暮らしているように見えるニアだって、もしかすれば自分の居場所に対しての不安、すなわち“孤独”を抱えているのかもしれない。

そう考えると、二人が同じ屋根の下で暮らしていることはある意味必然の帰結ではないだろうか。白飯に梅干しだけ、という貧窮とした食卓の描写の中にも、二人の確固たる絆を垣間見ることができると思う。

この作品を象徴するといっても過言ではない、銭湯「荏の花湯」。
なんと実在“していた”らしい。
銭湯こそ、日々の忙しなさも何もかも忘れて、悠々と時間を過ごせる場所である。
それが時代の変遷とともに少なくなってきているというのはいささか寂しい限りだ…。
とりあえず、このアニメを観ると銭湯に行きたくなること必至である。

未来がどうだとか、目指す場所がどうだとか、人の行く末なんて知る由もない。
人生なんて成るように成る。
そういう、つかみどころのなさもこの作品の魅力だろう。
哀愁を帯びつつも、心温まる、そんな物語がNieA_7の中には確かに凝縮されている。